2015年12月31日木曜日

「M・T・P2 魔都の終りとハーフボイルド・ワンダーカジノ」発売中と年末の挨拶

Twitterでさんざん宣伝しておきながらブログでなにも告知していないということにいまさら気づいた作者は、年が終わる前に大急ぎで記事を書きはじめるのであった。

というわけでM・T・Pシリーズの二巻目にして完結巻「M・T・P2 魔都の終りとハーフボイルド・ワンダーカジノ」が12月20日に発売しました。


ご覧の通り、今回の表紙絵はカッコいい感じに。
内容的には魔法カジノで暗黒街の帝王と勝負する前半。
カジノ勝負の結果、判明した意外な事実から魔都を揺るがす大事件が起きる後半。
という二部構成になっている感じです。
ちなみに作者的には前半が「ハーフボイルド・ワンダーカジノ篇」で後半が「魔都の終り篇」となっています。

今シリーズの作者的な目標は「ザッツ・エンターテインメント」でした。
ワクワクとドキドキ、愛と友情、笑いと感動、そのすべてが詰まった、明るく楽しい作品。それをどこまでやれるか、というのが今作での作者としての挑戦です。
登場人物たちに「どうやって収拾つければいいかなんて考えず、せいいっぱい好き勝手に暴れろよ」とやりたい放題にやってもらった結果、本当に収拾をつけられるのかこれ!?という状態になりましたが、なんとかうまくまとまりました。多分。

デビューしてから五冊目となる本ですが、デビュー前の習作も含めて、「面白さ」では今作が一番だ、と思っています。
あれも書きたい、これも書きたいと欲張った結果、分厚くお高い本になってしまいましたが、「これを読んで面白くない人がいるわけがない」と痛々しいことを思うくらいには自信作です。
一人でも多くの人に読んでもらいたいな、と思っています。(あと感想ももらえればな、とかも思っていますね)

と、作家なら毎回思っているだろうことを書いてしまいましたが、読んで損はさせないのでお願いしますよ、本当。セクハラめいたことをいうクソ生意気な主人公の語りが嫌だな、とか思っても、ちょっと我慢してみてくださいよ、すぐに癖になりますって。あいつ、あれで案外いい奴なんですよ……。

今年は1月の「M・T・P1 大泥棒さま、魔都へ行く」と12月の今作の二作しか出せず、M・T・PにはじまりM・T・Pに終わった一年になりました。
反省としてはもたもた書いていたせいで2巻が年末ギリギリになってしまったことですね……。全三巻予定が全二巻になるなどの変更があったとはいえ、それでもできれば夏に出したかった……。
来年、ちゃんと本が出せるかどうかというのはまったくの未知数ですが、とにかく量をたくさん書きたい、書こう、という決意をもって、本年の締めとさせていただきます。

本年はありがとうございました。
来年もよろしくお願いいたします。

2015年12月13日日曜日

未使用イラストのこととかM・T・P二巻の発売日が近いここととか

これもまたTwitterですでにいった内容なので「あれ?Twitterあればこのブログいらなくない?」という気持ちに囚われながら、保管の意味をこめて画像等の紹介です。

まずは「M・T・P」シリーズの新刊にして完結巻である二巻が12/20、つまり来週まで近づいてまいりました。書き上げてしばらく経っているのでいい具合に細かい部分を忘れつつあるので作者も楽しみにしております。



イラスト担当の一色箱さんが、なぜか自発的に宣伝イラストを描いてくださるという謎の神がかった行動をしてくださったので、Twitterでもブログでもここぞとばかりに貼り付ける作者であった。ありがとうございます!
主人公のルウィンはチビでドジで童顔で重度の○○コンというわりともう手遅れな感じの男ですが、イラストから感じ取れるような魅力も持っているんじゃないかと思うので、読んで確かめてみていただければと思います。

で、このイラストをいただくことになった経緯ですが、そもそもM・T・P一巻の表紙イラストには未使用バージョンがありましてね。そのイラストをSNSやブログ等で掲載してもよいかと一色さんと担当さんに相談したところ、快諾をいただけましてね。上記の宣伝イラストはそのおまけ的な感覚で一色さんから送られてきたものなんですが、いや、おまけの感覚間違ってない?もののついででそんなに働いちゃいかんでしょ!?

まあそれはそれとして、件の未使用イラストがこちらになります。


ご存知の一巻の表紙とは構図等は同じですが、背景や後ろの二人の色使いが違っていますね。
「なんでこっちにしなかったんだよ!」
という声が聞こえてきそうですが、いや、ちよっと待ってくださいよ!ぼくの話も聞いてくださいよ!これには事情があるんですよ!

表紙イラストがどう決まるかというのは、多分作者や出版社やイラストレイターさんごとによっていろいろパターンが違うと思うのですが、自分の場合は担当さんに「どのキャラを表紙に載せたいですか?」的なことを聞かれますね。
それで、M・T・P一巻は自分は「メインの4人全員入れて欲しい」と希望したわけです。
自分はわりと表紙イラストに関しては、キャラが多めに描かれたにぎやかなものか、逆に極端にシンプルなものを好む傾向があるんですよね。この辺り、自分の趣味はバランス感覚がおかしい気がしているんですが、まあそれはいいとして。

で、その希望にそってイラストの一色さんがこの構図のラフ案を提案してくれまして、これはもう文句無しでこれでいこうと。
ただ、背景等はどうするか、という話になりまして、担当さんと相談しまして、作者的には「今回はコメディなので、できれば明るくポップな感じを出してもらいたいです」と希望したわけです。それで担当さんも「では一色さんにその線で相談してみます」みたいな感じになったんですね。

しかし、この一色箱さんという人はね、なんというかこう、「仕事どんどんやっちょうよ病」的なものに罹患しているみたいで、基本的におそろしく仕事が早いんですよね……。今回のM・T・Pでの仕事ぶりも、自分がもっさりもっさり何ヶ月もかけて書いたものが、ようやく一色さんのところに話がいくと、三日後くらいにはすべてが終わっているという状態で「なんなのこの人?ドライバーズハイなの?生まれつきのスピード狂なの?」とぼくを戦慄させるのです。

で、この一巻表紙イラストのときも、この担当さんと相談している半日くらいのあいだに「試しに描いてみました」的に送られてきたのが上記のイラストなわけです。早すぎるし試しっていう完成度じゃないよね……。

で、イラストとしての出来はごらんの通りで自分も気に入ってはいたのですが、やはりこれだとシリアスな感じがし過ぎるかな、ということで、現在の表紙のように変更していただいたんですね。いやだって、このイラストだとエイザードがどこからどう見ても悪役じゃん……絶対に裏ですべてを操ってる系の人じゃん……それを期待して本編読んでただの頭のおかしい人だとバレたらヤバイじゃん……。
あと、これは担当さんにも一色さんにもいわなかった気がするんですが、やはりせっかくのおっぱいは肌色にだね……。

ともあれそんなわけでお蔵入りしてしまっていた初期案バージョンの一巻表紙だったわけですが、もったいないので人に見せることはできないかと常々思っていたのです。
で、二巻発売前の宣伝ついでにどうかと一色さんにお訊ねしたところ、快諾いただいたというわけです。ありがとうございました。





2015年12月12日土曜日

電子書籍「お姫さま泥棒計画」発売中


Twitterで告知して済ましたような気になっていたけど、こっちでもちゃんと告知しておかねば。




電子書籍
『M・T・P番外編 お姫さま泥棒計画』
本よみうり堂デジタルにて発売中です。
短編で108円です。

本よみうり堂デジタルはC★NOVELSminiは先行配信なので、他の電子書籍ストアだと一月から販売開始だと思われます。

初めて存在を知った方もおられるでしょうが、これは新作というわけではなくて「読売プレミアム」という月額制サイトに二月から四月まで掲載されていたものを、電子書籍化したものですね。

内容的にはリンク先にいったほうがあらすじがわかりやすくまとめられているのですが、作者ならではの雑な紹介の仕方をしてしまうと、「一巻であんなにドジだった主人公はこれまでどうやって生きてきたの?大丈夫だったの?」という疑問に対して「うん、大丈夫じゃなかったね」というアンサーになっている感じの話です。つまりまあ、だいたい空回りしています。
あとタイトル通りにお姫さまとか出てきます。
ちなみにサイト掲載時には一色箱さんのバナーイラストがついていてお姫さまの顔が見られました。というか掲載が終了した現在もバナーだけは残っているので、興味のある方は以下へ。多分このシリーズに出てくる女性で一番まともなタイプの美人です。

http://premium.yomiuri.co.jp/pc/#!/list_OHIMESAMA
(勝手に画像を貼るのがはばかられるのでリンク直貼りです)

この短編、M・T・P本編のプレストーリーであると同時に、二巻の内容にほんのちょっとだけ絡んでいたりもします。もちろんこの短編を読まないでも本編だけでストーリーの理解に問題はありませんが、読んでいると「おっ、なるほど」と思うかも?というか思ってもらえるといいなあ、という気持ちをこめています。なので一巻と二巻のあいだに読んでいただけるのが、理想といえば理想ですね。
とはいえ、これだけを読んでも楽しめるようにしたつもりなので、気が向いたときにサラッと読んでいただければ、と。

確か24000字くらいだったと思います。原稿用紙換算でいうと60~70枚くらいですね。
短編としてはちょっと長いなー、と思ったんですけど、このシリーズ、主人公の語り口のせいで長くなるんですよね……かといってあんまりリアクションが薄いとらしくないし。執筆中はそういった長さと文体の間で悩んでいた適切なラインを探るのに苦戦していた記憶があります。

やたらと長くなってしまいましたが、興味ある方は是非。
別の電子書籍ストアで買われたい方はもう少々お待ちください。
そちらも配信開始次第、アナウンスしたいと思います。