2015年12月31日木曜日

「M・T・P2 魔都の終りとハーフボイルド・ワンダーカジノ」発売中と年末の挨拶

Twitterでさんざん宣伝しておきながらブログでなにも告知していないということにいまさら気づいた作者は、年が終わる前に大急ぎで記事を書きはじめるのであった。

というわけでM・T・Pシリーズの二巻目にして完結巻「M・T・P2 魔都の終りとハーフボイルド・ワンダーカジノ」が12月20日に発売しました。


ご覧の通り、今回の表紙絵はカッコいい感じに。
内容的には魔法カジノで暗黒街の帝王と勝負する前半。
カジノ勝負の結果、判明した意外な事実から魔都を揺るがす大事件が起きる後半。
という二部構成になっている感じです。
ちなみに作者的には前半が「ハーフボイルド・ワンダーカジノ篇」で後半が「魔都の終り篇」となっています。

今シリーズの作者的な目標は「ザッツ・エンターテインメント」でした。
ワクワクとドキドキ、愛と友情、笑いと感動、そのすべてが詰まった、明るく楽しい作品。それをどこまでやれるか、というのが今作での作者としての挑戦です。
登場人物たちに「どうやって収拾つければいいかなんて考えず、せいいっぱい好き勝手に暴れろよ」とやりたい放題にやってもらった結果、本当に収拾をつけられるのかこれ!?という状態になりましたが、なんとかうまくまとまりました。多分。

デビューしてから五冊目となる本ですが、デビュー前の習作も含めて、「面白さ」では今作が一番だ、と思っています。
あれも書きたい、これも書きたいと欲張った結果、分厚くお高い本になってしまいましたが、「これを読んで面白くない人がいるわけがない」と痛々しいことを思うくらいには自信作です。
一人でも多くの人に読んでもらいたいな、と思っています。(あと感想ももらえればな、とかも思っていますね)

と、作家なら毎回思っているだろうことを書いてしまいましたが、読んで損はさせないのでお願いしますよ、本当。セクハラめいたことをいうクソ生意気な主人公の語りが嫌だな、とか思っても、ちょっと我慢してみてくださいよ、すぐに癖になりますって。あいつ、あれで案外いい奴なんですよ……。

今年は1月の「M・T・P1 大泥棒さま、魔都へ行く」と12月の今作の二作しか出せず、M・T・PにはじまりM・T・Pに終わった一年になりました。
反省としてはもたもた書いていたせいで2巻が年末ギリギリになってしまったことですね……。全三巻予定が全二巻になるなどの変更があったとはいえ、それでもできれば夏に出したかった……。
来年、ちゃんと本が出せるかどうかというのはまったくの未知数ですが、とにかく量をたくさん書きたい、書こう、という決意をもって、本年の締めとさせていただきます。

本年はありがとうございました。
来年もよろしくお願いいたします。

2015年12月13日日曜日

未使用イラストのこととかM・T・P二巻の発売日が近いここととか

これもまたTwitterですでにいった内容なので「あれ?Twitterあればこのブログいらなくない?」という気持ちに囚われながら、保管の意味をこめて画像等の紹介です。

まずは「M・T・P」シリーズの新刊にして完結巻である二巻が12/20、つまり来週まで近づいてまいりました。書き上げてしばらく経っているのでいい具合に細かい部分を忘れつつあるので作者も楽しみにしております。



イラスト担当の一色箱さんが、なぜか自発的に宣伝イラストを描いてくださるという謎の神がかった行動をしてくださったので、Twitterでもブログでもここぞとばかりに貼り付ける作者であった。ありがとうございます!
主人公のルウィンはチビでドジで童顔で重度の○○コンというわりともう手遅れな感じの男ですが、イラストから感じ取れるような魅力も持っているんじゃないかと思うので、読んで確かめてみていただければと思います。

で、このイラストをいただくことになった経緯ですが、そもそもM・T・P一巻の表紙イラストには未使用バージョンがありましてね。そのイラストをSNSやブログ等で掲載してもよいかと一色さんと担当さんに相談したところ、快諾をいただけましてね。上記の宣伝イラストはそのおまけ的な感覚で一色さんから送られてきたものなんですが、いや、おまけの感覚間違ってない?もののついででそんなに働いちゃいかんでしょ!?

まあそれはそれとして、件の未使用イラストがこちらになります。


ご存知の一巻の表紙とは構図等は同じですが、背景や後ろの二人の色使いが違っていますね。
「なんでこっちにしなかったんだよ!」
という声が聞こえてきそうですが、いや、ちよっと待ってくださいよ!ぼくの話も聞いてくださいよ!これには事情があるんですよ!

表紙イラストがどう決まるかというのは、多分作者や出版社やイラストレイターさんごとによっていろいろパターンが違うと思うのですが、自分の場合は担当さんに「どのキャラを表紙に載せたいですか?」的なことを聞かれますね。
それで、M・T・P一巻は自分は「メインの4人全員入れて欲しい」と希望したわけです。
自分はわりと表紙イラストに関しては、キャラが多めに描かれたにぎやかなものか、逆に極端にシンプルなものを好む傾向があるんですよね。この辺り、自分の趣味はバランス感覚がおかしい気がしているんですが、まあそれはいいとして。

で、その希望にそってイラストの一色さんがこの構図のラフ案を提案してくれまして、これはもう文句無しでこれでいこうと。
ただ、背景等はどうするか、という話になりまして、担当さんと相談しまして、作者的には「今回はコメディなので、できれば明るくポップな感じを出してもらいたいです」と希望したわけです。それで担当さんも「では一色さんにその線で相談してみます」みたいな感じになったんですね。

しかし、この一色箱さんという人はね、なんというかこう、「仕事どんどんやっちょうよ病」的なものに罹患しているみたいで、基本的におそろしく仕事が早いんですよね……。今回のM・T・Pでの仕事ぶりも、自分がもっさりもっさり何ヶ月もかけて書いたものが、ようやく一色さんのところに話がいくと、三日後くらいにはすべてが終わっているという状態で「なんなのこの人?ドライバーズハイなの?生まれつきのスピード狂なの?」とぼくを戦慄させるのです。

で、この一巻表紙イラストのときも、この担当さんと相談している半日くらいのあいだに「試しに描いてみました」的に送られてきたのが上記のイラストなわけです。早すぎるし試しっていう完成度じゃないよね……。

で、イラストとしての出来はごらんの通りで自分も気に入ってはいたのですが、やはりこれだとシリアスな感じがし過ぎるかな、ということで、現在の表紙のように変更していただいたんですね。いやだって、このイラストだとエイザードがどこからどう見ても悪役じゃん……絶対に裏ですべてを操ってる系の人じゃん……それを期待して本編読んでただの頭のおかしい人だとバレたらヤバイじゃん……。
あと、これは担当さんにも一色さんにもいわなかった気がするんですが、やはりせっかくのおっぱいは肌色にだね……。

ともあれそんなわけでお蔵入りしてしまっていた初期案バージョンの一巻表紙だったわけですが、もったいないので人に見せることはできないかと常々思っていたのです。
で、二巻発売前の宣伝ついでにどうかと一色さんにお訊ねしたところ、快諾いただいたというわけです。ありがとうございました。





2015年12月12日土曜日

電子書籍「お姫さま泥棒計画」発売中


Twitterで告知して済ましたような気になっていたけど、こっちでもちゃんと告知しておかねば。




電子書籍
『M・T・P番外編 お姫さま泥棒計画』
本よみうり堂デジタルにて発売中です。
短編で108円です。

本よみうり堂デジタルはC★NOVELSminiは先行配信なので、他の電子書籍ストアだと一月から販売開始だと思われます。

初めて存在を知った方もおられるでしょうが、これは新作というわけではなくて「読売プレミアム」という月額制サイトに二月から四月まで掲載されていたものを、電子書籍化したものですね。

内容的にはリンク先にいったほうがあらすじがわかりやすくまとめられているのですが、作者ならではの雑な紹介の仕方をしてしまうと、「一巻であんなにドジだった主人公はこれまでどうやって生きてきたの?大丈夫だったの?」という疑問に対して「うん、大丈夫じゃなかったね」というアンサーになっている感じの話です。つまりまあ、だいたい空回りしています。
あとタイトル通りにお姫さまとか出てきます。
ちなみにサイト掲載時には一色箱さんのバナーイラストがついていてお姫さまの顔が見られました。というか掲載が終了した現在もバナーだけは残っているので、興味のある方は以下へ。多分このシリーズに出てくる女性で一番まともなタイプの美人です。

http://premium.yomiuri.co.jp/pc/#!/list_OHIMESAMA
(勝手に画像を貼るのがはばかられるのでリンク直貼りです)

この短編、M・T・P本編のプレストーリーであると同時に、二巻の内容にほんのちょっとだけ絡んでいたりもします。もちろんこの短編を読まないでも本編だけでストーリーの理解に問題はありませんが、読んでいると「おっ、なるほど」と思うかも?というか思ってもらえるといいなあ、という気持ちをこめています。なので一巻と二巻のあいだに読んでいただけるのが、理想といえば理想ですね。
とはいえ、これだけを読んでも楽しめるようにしたつもりなので、気が向いたときにサラッと読んでいただければ、と。

確か24000字くらいだったと思います。原稿用紙換算でいうと60~70枚くらいですね。
短編としてはちょっと長いなー、と思ったんですけど、このシリーズ、主人公の語り口のせいで長くなるんですよね……かといってあんまりリアクションが薄いとらしくないし。執筆中はそういった長さと文体の間で悩んでいた適切なラインを探るのに苦戦していた記憶があります。

やたらと長くなってしまいましたが、興味ある方は是非。
別の電子書籍ストアで買われたい方はもう少々お待ちください。
そちらも配信開始次第、アナウンスしたいと思います。



2015年11月10日火曜日

M・T・Pの二巻、発売日決まりました

大変お待たせいたしました!

「M・T・P2 魔都の終りとハーフボイルド・ワンダーカジノ」

2015/12/18に発売予定です!
amazon
honto
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シリーズ完結巻です。
お値段が1500円+税とちょっと……というか一巻の1.5倍超になってしまっているのですが、いや、ちがうんです!長さは約二倍なんです!ページ比率でいうとむしろお得なんですよ奥さん!内容もたっぷり詰まっているんですよ!

いや、実際、内容的には詰まっているんですけどね。
このシリーズはいわゆる1クールアニメ的な構成をしようと最初に考えまして、一章がアニメ一話分に相当するようなイメージで書いています。
で、一巻目は四章まで入っているのでアニメでいうと四話目。三話目までで主要キャラ揃えて、四話目で最初の山場がきて主要キャラ全員の活躍を描き、さあこれからが本番だ、という感じで引いて、まあそれから一年近くお待たせしてしまっているんですけどね……。

なので二巻目は章は一巻目から引き継いで五章からのスタートになっています。
構成的には全十三章+αとなっており、当初の予定通りに書きたいことは全部書いて詰め込むことができました。ちょっと詰め込みすぎなんじゃないかといまは反省しつつあるところですが、しかしそういう詰め込み感が嫌かというと好きなのでつきあっていただけると幸いです。

一巻のとき知り合いに「本屋で見つかんねえよ!」と文句をいわれたりもしたのですが、まあ正直、二巻目なのでその一巻よりさらに配本は少なくなると思うのでね、予約していただけると確実だしぼくは嬉しいですね。なので「予約しろ光線」だしておきますね。(予約しろーしろーしろー)

近年、よくいわれるように重版は発売日一週間前後で決まるとかで、そういう意味でぼくの収入的にはどんどん予約してどんどん発売日前後に買っていただきたいというのはあるのですけどね。とりあえず200円のレトルトカレーを買うときに「いや、ここは100円のもので我慢するべきでは……そもそもカレーならレトルトじゃなくて普通に作ったほうが安くたっぷりつくれるし栄養的にも……いやちがうんだ……レトルトカレーと自分で作るカレーは別ジャンルなんだ……どっちも捨てがたいんだよ……でもいま本当に食べたいのはインド料理屋のインドカレー(もちろんナン付き)なんだ……でもそんなしょっちゅう食べにいけるほど余裕はないんだ……」などと悩む必要がなくなってインド料理屋に入り浸ることができるので、インドの発展のためにもどんどん発売日に買って欲しいんです。

でも、一読者としては、あんまり焦って本を買う必要もないかな、とは思うんですよね
自分にとって、本というのはタイムカプセルみたいなものでしてね。
十年前、二十年前に出版された本でも、古びることなく変わらない楽しさをくれる、そういうものだと思っていました。
なにせ読書に没頭しはじめた十代後半のころ、半端にひねくれていたせいで当時の流行りものにはあまり手を出さず、ひとむかし、あるいはふたむかし前の時代のものを中心に読んでいたんですよね。けれども古臭くなんかまったく感じず、むしろいままで考えたこともなかったような新鮮なおどろきばかりがあって。

無論、実際は時代の流れというのはあるのですが、それでも難しい準備がなにもいらず、ただ本をひらけばそれだけで色褪せぬ楽しさをくれるものが小説だし、そういう小説を書いていたいな、と思っています。

なので、一人の読書人としては「本は逃げたりしないから、いつかあなたの気が向いたときに読んでくれたら嬉しいな」と思いますが、一方で作者としては「この商業社会、売れないものは消えてしまうんやで!発売日に買うのが一番なんや!」という身も蓋もないことを主張しているので、あの、つまり読んでくれればそれで十分といえば十分なんですけど、せっかくなら予約とかしてくれるともっと嬉しいなって、そう思います。まあぶっちゃけ一巻売れなかったからね!

さて、発売日に向けて宣伝のためにこつこつこのブログも更新していかないと……

2015年10月22日木曜日

シリーズタイトルのこととか

目下の自分の目標は、新刊発売までに「戒能靖十郎」で検索するとこのブログが上位にくるようにすることなのだが、しかしあまりやくたいもない日常話でブログを埋めては、既刊情報や書籍リストを読者に見つけやすいように用意する、という本来の目的から遠ざかるような気もし、かといって仕事に関わることは独断で話せるようなこともあまりなく、じゃあこのブログってなにを書けばいいんだ?という疑問のもと、放置し続けている昨今です。

定期的に仕事のことが報告できるほど働けよ!というご意見もあるかと思いますが、いまのぼくは本業である指を☓にして「V8!V8!」と叫ぶ仕事に忙しいので、なかなか副業である作家業に専念ができなくV8!V8!

というか自分の仕事が遅いのもさることながら、そもそもお仕事がもらえないと報告のしようがないのでね、みんながどんどんぼくに文章のお仕事をくれる世の中になればいいなってジョー様に願いながらV8!V8!

ともあれ、とにかく検索上位にこのブログをこさせたいと思うので、作品に関することで、特に話しても差し障りなさそうなどうでもいいことをぼちぼち書いていこうかと思います。

というわけで、記事名のシリーズタイトルについてです。
(ここから先、微妙にネタバレといえなくもないので、一作目を読まれていない方は読んでからどうぞ)

自分のデビューシリーズである『英雄《竜殺し》の終焉』からはじまる三作については、正式なシリーズ名がないんですよね。なので三作目の『白き帽子の放浪者』がでたときは「英雄譚シリーズ完結」という編集サイドの苦心の感じられる書き方がされたりしていました。

この「シリーズ名なし」というのはわりと判断に迷ったというか、いまだにあれでよかったのか?と思うところはありましてね。
もちろん出版時に「シリーズにするならタイトルはどうするか?」という打ち合わせはあったわけで、シリーズタイトルをつけるパターンも検討されたんですよね。特に投稿作は出版時に改題されることが多いというか、かなりの高確率で改題されますしね。
なので、えーと、もうあんまり覚えてないですけど、例えば『英雄《竜殺し》』をシリーズ名にして、一巻の巻タイトルを『終焉』にするとか、そういう案とかがあったわけです。

(ここから先が『英雄《竜殺し》の終焉』のネタバレに多少なります)
ただ、そもそも英雄の終焉が告げられていることが、このタイトルの妙味というか引きというかなので、例えば最終巻までそろって背表紙を見た時に「一巻で死んでないじゃん」と思われたら台無しなので、それは避けたいというのがありましてね。
で、代わりに『英雄《竜殺し》の~~』で統一させようかという案もあったわけですが、それでいくと終焉の後を語る物語に適した言葉がない、と。なにより終焉した後に英雄《竜殺し》の話を書いてしまったら台無しだしなあ、というね。

なにより、投稿時に『英雄《竜殺し》の終焉』というタイトルが思いついたとき「これだ!」と思ったんですよね。
あんまり、というかまったく褒められた話ではないんですが、投稿時にこの作品が完成したのが、まさにC★NOVELS大賞締め切り日の朝でしてね……。書きながらずっと「タイトルどうしよう……」と思ってたんだけど、まったく思いつかなかったんだよね……。
ところが書き上がって「さあタイトルどうする?」って考えたらパッと思いついたのが『英雄《竜殺し》の終焉』で、思いついた瞬間「あ、これだ」と思ったんですね。
わりと常に迷いながら書くタイプなんですが、その分「これだ」と思えたときは、理屈よりもその感覚を大切にしたいと思っているのです。

シリーズタイトルがあったうえで、サブタイトルが『英雄《竜殺し》の終焉』だと、長すぎてよくないし、かといって『英雄《竜殺し》の終焉』という部分は崩したくないし……。
ということでシリーズタイトルなし、ということになったわけです。

この場合の弊害というのは、やはり続刊が続刊だとわからない、というものでして。
あとがきなりあらすじなりである程度はフォローするとはいえ、単純に店頭やネットでタイトル見た時に、続き物なのにそれとわからない作品は困りますからね。

で、基本的な対策としては「全巻、その一冊だけ読むのでも問題がない話にする」というもので、だからというわけでもないですが、あのシリーズは毎巻、主人公、というか語り手が毎回変わっているわけです。

ただ、二作目『英雄《竜殺し》の誕生』は、過去編であるのもあってあれだけ読んでも問題ない作品になったと自分では思っていますが(実際、タイトルからして誕生が先だと思ってそちらから読んだ、という話も聞きます。それはまあ、作者の思う壺ですな!)、三作目の『白き帽子の放浪者』は、前二作を読んでいないとわかりにくい話になってしまったなあ、とちょっと反省しています。
でもやはり総決算的に考えるといろいろつながりだしておいたほうがカタルシスが上がるしなあ、と。

でも、『白き帽子の放浪者』って、タイトル的に弱いというか、それだけ出されてもなんのことかわからないから手に取られないと思うんですよね。あくまで「前二作を読んだ人なら気になるけど読んでない人は気にもかけない」というタイトルにしたつもりなので。その読みが当たったのかわからないですが、この巻から読んだという話は、いまのところ聞かないですなあ(売れてないだけというの禁止)。ただ、商売的に考えたら、そういうなにも知らない人が手に取らないタイトルはいかがなものか、と出したあとに思ったりとか。

そんなこんなで、シリーズタイトルなしが良いことだったのか悪いことだったのか、いまだに答えが出ないまま生きている感じです。

そして結局、わかりやすいからか『《竜殺し》シリーズ』といわれることが多い気がするので、このブログでもそういう表記にしています。じゃあ最初からそうつけるべきだったのではないか!?いやでもやはり「これだ!」という直感を捨てるわけには……

2015年10月21日水曜日

短編「お姫さま泥棒計画 M・T・P番外篇」配信予定のこととかM・T・P二巻のこととか

せっかくブログ開設したものの、なにもやっていないわけではないが特におもてだっていえるようなことはなにもなく、これはなんのためのブログなのかな!?という気持ちになっていたが、よく見たら今月のチラシで短編の電子書籍配信について告知されていたのでどうやらいってもいいようだと気づいたので書くことにするのであった。

今年の2~4月まで読売プレミアムで公開されていた短編「お姫さま泥棒計画 M・T・P番外篇」が、電子書籍化して2015年11月末から本よみうり堂デジタルで配信開始されます。
基本的にC★NOVELSの短編は本よみうり堂デジタルで先行配信したのち、だいたい一ヶ月後に他の電子書籍ストアでも配信開始されるようになるので、遅くても来年の年始には電子書籍環境のある人ならたいてい読めるようになるかと。
価格はストアによって税込みだったり税別だったりしますが、だいたい100円です。短編なので、ページ数もお値段もそれ相応なのです。

内容的には、本編のプレストーリーですね。
魔都アルタイルに向かう前、主人公のルウィンがビシア帝国で巻きこまれた騒動の顛末を描いています。
本編を読まれた方のなかには「こいついままで一人で大丈夫だったのかよ」と思ったりした方もいるのではないか、いて欲しいな、一人くらいいてもいいじゃないか、と作者は思っているのですが、その辺についてなんとなくわかるような感じのお話になっています。

プレストーリーなのでこれだけ読んでも楽しめるようにはしたつもりですが、今後出る予定の二巻を前にしたおさらいのつもりで読んでいただければ嬉しい感じですね。この短編を読まないでも本編の理解には支障はありませんが、二巻でちょっぴりニヤリとできるんじゃないかと思いますね。というかそうなればいいと思って書いたので、そうならないと悲しいですね。悲しむ人は世界に一人でも少ないほうがいいとぼくは思います。

「おいおい、その肝心の二巻どうしたんだよ。お前、一巻のあとがきで初夏にはとかいっときながら、もう今年の終りが見えてきてるじゃねえかよいいかげんにしろよお前の夏はまだはじまってもいないのか?ああん?」
というご意見もあるかと思いますが、夏は終わらない!おれが熱いかぎりは夏を終わらせたりはしないんだ!という気持ちで生きてきたものなので、夏はこれからだと思っています(コタツに入りながら)。

そんな気持ちの問題はおいといて、諸々の事情で遅れていた二巻もですね、まあ私個人で勝手にいえるようなことは少ないのですが、とりあえず作者が一人で虚ろな目で画面を見ながら「おい、お前こんな話のなにが面白いんだよ!いってみろよ!いえないだろ!お前は人にいえないようなものを書いているんだ!」「ちがう!ちがうんだ……!ぼくはただ……みんなに楽しんでもらいたくて……!」「ハハッ!お前という人間は嘘ばっかりだ!」みたいな会話を一人でして、猫に(こいつうるさいなあ)と迷惑そうにされるだけの段階はなんとか通り過ぎまして、出版に関わるほかの方々のお仕事が動きだす段階まではきております。
ので、なにかアクシデントが起きなければ、遠からず発売予定日が発表できるようになるんじゃないかな、と思っています。もっとも、この「なにかアクシデントが起きなければ」ってやつが、ふふ……とんでもないクセモノでしてね……うふふふふふ……。

ま、でも多分、この短編をはじめて読まれた方が内容を忘れないうちにはですね、二巻をお届けできるんじゃないか、お届けできればいいな、と。
詳しい内容はまだなにもいえないのですが、作者の手応えとしては「ザッツ・エンターテインメント!」といえるような作品になっていると思っています。あとは一刻も早く読者の手元にお届けできるように、ちゃんとやることしっかりやらなきゃってところですね。やります、いまやりますから。
というわけで、大変お待たせしてしまって申し訳ありませんが、あともうちょっとお待ちください。

2015年9月25日金曜日

ブログ開設してみた

ブログ開設してみました。
あらゆる作家には公式の全著作リストが必要だと信じているというか
お願いだからみんな作者名で検索すればわかるように
ネットのどこかに著作リスト作っていてくださいと日々願い続けてきた者なので
自分の著作リストも作って置いておくことにしました。

もっぱら宣伝に利用しつつ、
気が向いたら日記等を更新していきます。

著作紹介 M・T・Pシリーズ

著者の第二シリーズ。
イラストは一色箱さん。
全?巻。(現在執筆中)
画像クリックで通販サイトにジャンプします。

M・T・P1 大泥棒さま、魔都へ行く


荒野の真ん中、突然に現れる魔法の都アルタイル。
そこでは誰もが魔法を使え、
手にした者の願いを叶えるという秘宝「異界の海」が眠るという。
おれ〝大陸一の大泥棒〟ルウィンさまが狙うにふさわしいじゃないか。
結界を越え、さっそうと魔都へ乗り込んだおれだが、
宿敵〝怪盗〟レイドは現れる、肝心の魔法は使えやしねえ、
集めたやつら〝完全無欠〟だの〝領域の絶対者〟だのって名前ばっかり。
痛快活劇開幕……できるのか?





正式名称「マジック・シーヴズ・プロジェクト」
ファンタジーで魔法で泥棒でドタバタコメディ。
なんとか三世的な話をファンタジーでやれば面白いんじゃないか?
と思って書きはじめた結果、なんか全然違う作品になっていた。


M・T・P2 魔都の終りとハーフボイルド・ワンダーカジノ

最終巻。
全三巻予定だったのが諸々の事情により全二巻になったのだが、その際に展開を削るということをほぼしなかった結果、約二冊分の分厚い本になってしまった。

M・T・P番外篇 お姫様泥棒計画



宿敵〝怪盗〟レイドが帝国皇帝のもっとも愛するものをいただくと予告した。
人知れず移送されている皇帝の孫娘・アナストリア姫こそが怪盗の狙いだと察したおれは、
お姫様泥棒計画を開始するのだが……。







本編へとつながるプレストーリー。
読売プレミアムで公開(現在掲載終了)。

著作紹介 《竜殺し》シリーズ

著者のデビューシリーズとなる作品。
全三巻+α。
イラストはミユキルリアさん。
画像クリックで通販サイトにジャンプします。

英雄《竜殺し》の終焉


交易都市クリザの領主は、かつて大陸を襲った竜を倒した英雄アルズレッド。
富も名声も手に入れた英雄だが、闘いに身を置いてきた彼には、
今の平和な暮らしは退屈の連続でしかない。
古くから使える執事と侍女のみが彼の厭世を知り、気に病んでいた。
そんなある日、屋敷に現れたのは完全に白い謎の存在。
〝白の狩人〟と名乗り、「黒」を狩ると言うのだが……。






シリーズ第一作目。デビュー作。
投稿するにあたり、なにを書けばいいのか迷った結果、
ファンタジーで英雄譚で竜で戦記でバトルで恋愛でミステリーで……
と書きたいものを一通り詰めこんだ作品。


英雄《竜殺し》の誕生

戦乱の続くフォトキア大陸南部小国家群で、
無敵と恐れられる傭兵団「緋の風塵」。
黒狼の二つ名を持つ部隊長アルズレッドは、
いずれ伝説の竜をも殺す最強の男になると豪語している。
戦場で拾った孤児と暮らす彼は、まず〝傭兵王〟ドヴォルグを倒し、
その座を奪おうと密かに狙い、剣の腕を磨いていた。
だが、その日々は長くは続かなかった―






シリーズ第二作目。一作目の前日譚。
タイトル通り、英雄《竜殺し》がどう誕生したのかを描いた作品。
今作もまた自分の好きなものを詰めこんだ作品になっているが、
一作目に比べるとバトル成分を強めている。


白き帽子の放浪者



争続く大陸各地で噂される〝白き帽子の放浪者〟。
どこからともなく現れ、問題を解決して去るという。
折しももダグラント王国では、大公が蜂起、内乱が勃発。
国民たちは〝放浪者〟の救済を待望するように。
そんなある日、辺境の村娘エファが出会ったみすぼらしい男は、
逃走中の国王デュアン四世だと名乗るが……。





シリーズ第三作目。最終作。
一作目の三年後を舞台に、過去の因縁が絡み合ったりする。
前二作より恋愛成分が強め(だと作者は思っている)。


炎王襲来? 白き帽子の放浪者前日談


クリザの美しき女性議長アルヴィア。
仕事ひとすじな彼女に女性の幸せを掴んでもらいたい!
と幼馴染みのメリアが白羽の矢を立てたのが議会直属部隊の長・セウレン。
買い出しを名目に二人をデートに出したは良いが……!?










短編。タイトル通り、三作目の半年ほど前を描いている。
一作目の登場人物たちのその後を描きつつ、
三作目に登場した人気(が出るといいなと作者が思いながら書いた)キャラの活躍を描く、
一作目と三作目の橋渡しとなる作品。
あとラブコメ。
読売プレミアムに掲載後、電子書籍として本よみうり堂デジタル等で配信中。


クリザの平和な一日 白き帽子の放浪者後日談


二大国の和睦と、都市国家クリザの独立で、
大陸北部は百年ぶりともなる平和を迎えていた。
ここクリザでは、評議会議長アルヴィアと侍女長のメリアもまた
平穏な日々を……なはずが、客人ミアンが大暴れ。
議会に乱入したり、リボンで飾ったり、侍女隊に混ざっていたり。
「黒王鉄よりも硬い女議長」「クリザの影の支配者」
と呼ばれる二人もたじたじに。
果ては二人を結婚させようと画策し始めて―





短編。これまたタイトル通りに三作目の数ヶ月後を描いている。
ここまで読んでくれてありがとうな気持ちをこめた、
シリーズのカーテンコール的作品。
あとラブコメ。
読売プレミアムに掲載後、電子書籍として本よみうり堂デジタル等で配信中。









著作リスト


シリーズ名をクリックすると紹介ページにジャンプします。
詳細はそちらでご確認ください。

《竜殺し》シリーズ

〈イラスト;ミユキルリアさん〉

英雄《竜殺し》の終焉
英雄《竜殺し》の誕生
白き帽子の放浪者
炎王襲来? 白き帽子の放浪者前日譚(短編)
クリザの平和な一日 白き帽子の放浪者後日談(短編)

M・T・Pシリーズ

〈イラスト;一色箱さん〉













M・T・P1 大泥棒さま、魔都へ行く
M・T・P番外篇 お姫様泥棒計画(短編)

はじめに(自己紹介)

もっぱらライトノベルとかを書いている小説家
戒能靖十郎が自著を紹介したり宣伝したりするためのブログです。

・経歴
中学三年生の時
栗本薫先生にドハマリした結果
「そうか、ぼくは小説家になるんだな」
となぜか思いこむようになり
以来十ン年、投稿したり諦めたり再開したり
人生にいろいろ迷った末に
2013年、第九回C★NOVELS大賞特別賞を受賞し
「英雄《竜殺し》の終焉」(中央公論新社)でデビュー。
現在は本業であるオタク活動のかたわら
作家業を営む


・好きな作家
挙げるとキリがないが
栗本薫先生と筒井康隆先生は
十代の頃に死ぬほど影響を受け
人格形成に支障をきたしてしまったので
別格の神として崇めている

ファンタジー・ミステリー・SF・ライトノベル辺りを中心に読むが
基本的に乱読派なので目についたものを読む


・連絡等
お仕事の連絡や拙作の感想などはいつでもお待ちしていますので
下記のメールアドレスまでどしどしお寄せください。
seijuro.k@gmail.com

またtwitterをやっており、
普段はそちらでつぶやいていますので
よろしければそちらもご覧ください。
下記アカウントをクリックするとジャンプします。
戒能靖十郎@seijuro_k